――公園――…06/07/25




キィーコー、キィーコー。
錆びたブランコ。
誰もいない公園に響く。
嫌な音。
「幽霊でも出そうだ…」
僕はポツリと呟いた。
聴こえてたのか、隣に居る先輩が驚いた表情をした。
「うわ、意外」
「何がですか?」
「頭いいから、そういうの信じないかと思った」
僕は変に先入観をもたれやすい。
多分見た目の所為だろうけど。
所謂僕の顔は理系顔で。
そこそこ頭も出来る方で。
あまり人付き合いも良くない方で。
まぁ、この先輩は別だが。
オカルトとかそんなのを信じないように見えるらしい。
以前妹に言われた。
心霊番組を見てるときだ。
『お兄ちゃんってさ、信じてる人を鼻で笑いそうだよね』
そのときは否定はしなかったが。
「そんなことないですよ。結構怖がりです」
それを人に知られたくないから、無関心なフリをしているが。
僕がそういうと、先輩はケラケラと笑った。
「めっちゃ意外。全然ダメ?」
「得意じゃないです」
寧ろ苦手だ。
イメージと違うだろうが。
この人に隠してもしょうがない。
「というか、嫌です」
きっぱり言い放つと、先輩は更に笑った。
何が可笑しいんだか。
「今度肝試しでもやる?」
「丁重にお断りします」
「それは残念」
風が吹く。
木が揺れる。
ザワザワ。
ザワザワ。
あぁ、嫌な音。
不気味な音が響く。
今すぐ帰りたい。
でも帰らないのは隣にこの人が居るからだろう。
「暑いねー」
「そうですね」
「やっぱここはさ、肝だめ…「嫌です」





【アトガキ】
やっぱり夏といえば!
ホラー!!!!
公園といえばホラー(何)
それを書きたくて、こんなんになりました(笑)
いかがだったでしょー。
個人的にはお気に入りです(何

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