――屋上――…06/07/14






屋上はいいよな。
空は近いし。
誰にも邪魔されないし。
何も文句も言われない。
制服のポケットから煙草を取り出した。
一本口に咥え、火をつける。
「ふぅ……」
煙を吐く。
空へと消えていった。
あー綺麗だなー。
そんな風にぼんやり考えていた。







「昭仁!」






おっと。
うるさいのがきた。
「またサボリ?」
幼馴染の貴子だ。
「うっせぇよ」
「あー! 煙草!」
学校に1人はいる優等生タイプで。
真面目で口うるさい。
「何か問題でも?」
「ありまくりよ!」
ズカズカとやってきて、煙草を奪い取る。
「なっ……!!」
そして携帯灰皿を取り出し、火を消した。
「あー、貴重な一本を!!」
「没収」
ポケットから一ケース丸ごと奪われた。
「なっ………!!」
言葉が出ない。
貴子は俺を見て、笑った。
「授業に出るのと、煙草がないのどっちがいい?」
両方嫌だ。
そんなことも言えず、俺は歩き出した。
貴子はにんまりと笑った。
俺は小さく舌打ちした。





【アトガキ】
こんなシチュエーションいい!
屋上好き。
ウチの高校は屋上立ち入り禁止だったので。
サボることが出来なかった。
残念。
一度だけ行ったことあるけど。
不良君と優等生さん。
ありきたりだけど好き。
逆パターンも可。


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